【裏銀座縦走】自然の厳しさと美しさに包まれた3日間!

山行記録
MA-SAN
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こんにちわ、MA-SANです、今回は2023年8月7日から9日にかけて行った裏銀座縦走のレポです。扇沢から入山し上高地に抜ける2泊3日は自然の壮大さと厳しさ、を体験する縦走でした!好きなカメラを片手にツェルト泊のビバークスタイルで乗り切った2泊3日の山行を振り返ります。

1日目: 扇沢から烏帽子小屋へ

  • 移動距離: 約20.7km
  • 移動時間: 約14時間44分
  • 累積獲得標高: 約2,000m
MA-SAN
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前日に信濃大町駅に車を停め朝一番のバスで扇沢へ、いよいよ裏銀座縦走の旅へ出発しました。この日の空は曇りがちで、時折小雨がパラつく天気でした。心は期待で高鳴りつつも、これから乗り越えていく山々を前に一抹の不安がありました。


車を停めた信濃大町駅、3日後に元気にここに戻ってくるぞ!(そしてそのまま仕事へ行くぞ。)

  • 6:47: 扇沢駅から出発、トレッキングポールはLEKIのマイクロカーボン、バックパックはif you have の”hug”です。この時点での空は、まだ穏やかな曇り空でしたが、すじ雲が見られており山々は霞み、今日一日が容易ではないことをなんとなく予感させます。

扇沢から針の木雪渓を通過、背景には霞んだ山々が見え、期待と緊張の中、壮大な旅の始まりです!

  • 9:26: 針ノ木小屋を通過したあと、初めての小雨に見舞われました。さっきまで晴れていたのに山の天気は本当に読めません、信頼出来るレインウェアにはFinetrackのエバーブレスフォトンを。今回の旅の厳しさの予兆、雨粒が顔を打つ感触で覚悟を決めながら歩を進める。


針ノ木小屋を背に。

  • 11:49: 蓮華岳の頂上では、視界を遮る濃い霧と強風に遭遇しました。ここでの景色は、文字通り「雲の上の世界」。


蓮華岳の頂上での一枚。岩の間からはコマクサが。周囲は濃霧に覆われ幻想的な景色。
周りの環境に圧倒されつつ前に進みます!予想以上に時間が早く過ぎていきます。


天気が悪い分良いことも。警戒心のない雷鳥の群れがあちこちでお出迎えです。


雲の切れ間から一瞬見えた下界、七倉ダムは青く美しい!

  • 21:32: 烏帽子小屋に到着、途中の暴風雨でかなりの疲労感。連絡はしていたものの遅くなったので挨拶と支払いは翌日にすることにして、とりあえず就寝。水があちこちで不測とのことでシートを広げて雨水を確保、かなりの雨だったので500mlを確保w


烏帽子小屋で翌朝撮影。とりあえずビビィに包まるもテン場は完全に水没…。

2日目: 烏帽子小屋から双六小屋へ

  • 移動距離: 約15.3km
  • 移動時間: 約13時間
  • 累積獲得標高: 約1,500m
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翌朝、烏帽子小屋を出発した時、晴れ間が見えて一時的に心が軽くなったものの、山の天候はやはり予測不可能、午後には再び雨に見舞われ、冷えからか高地順応がうまくいかないからか、若干の気持ち悪さとともに前に進みます。

  • 4:45: 少しでも晴れていい景色を見たいなぁと期待、烏帽子小屋を後に。夜明け前の空気は冷たく、一歩一歩が意識を鮮明にするような美しい感覚。この早朝の出発は、まだ眠っている自然を起こさないように静かに歩く、そんな独特の静寂の中スタートしました。

烏帽子小屋を出発してすぐ晴れ間が広がる。周囲はまだ薄暗いものの、新たな一日への期待!

  • 8:46: 野口五郎小屋を通過した際、コマクサの群生に。朝露に濡れた花々は、まるで宝石のように輝く。美しい景色を感じ深呼吸をして前に進みます。

野口五郎小屋手前で見たコマクサの群生。朝露に濡れて輝く花々が、厳しい自然環境の中での生命の美しさを強調。

  • 10:17: 真砂岳の頂上で、ブロッケン現象に遭遇。自分の影が巨大な光の輪に囲まれる光景は、まるで別世界。自然の神秘を心から感じる瞬間、山行の厳しさの中のご褒美ですね。

真砂岳の頂上付近でのブロッケン現象。自分の影が光の輪に囲まれる。


野口五郎小屋でいただいたカレー。2日目は高山病の入り口、と言われるがまさにその通りで食欲がない。カレーはこんなとき体に入りやすい!

  • 15:22: 鷲羽岳を通過すると、空は再び暗くなり風が強まる。天気の変化に試されているような感覚。自然の力の前には人間はとても小さな存在と改めて実感。

 鷲羽岳を通過する前に水晶小屋でいただいた力汁。美しい稜線を見ながらも遠くで雷鳴が轟いています。先を急ぎます。

岩陰から現れたオコジョ。この後急に雷と豪雨。

  • 18:39: 雷が鳴り響く中なんとか双六小屋に辿り着いた。夕暮れ時の双六小屋は、わずかだが一日の疲れを癒やし、周りに人がいる安心感に包まれながら就寝。


双六小屋。小屋の灯りが周囲を優しく照らし、長い一日の終わりに感じる平和と静けさが。

3日目: 双六小屋から上高地へ

  • 移動距離: 約18.4km
  • 移動時間: 約13時間12分
  • 累積獲得標高: 約1,000m
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最終日、槍ヶ岳越え。この日は、高山病がひどく吐き気に苦んだ。槍ヶ岳の診療所でめまい止めをもらって回復。雨の中冷え続けたのと、めまいがひどく食べられない感じがきつかった。標準タイムよりは早く動けているが厳しかった。

  • 4:45: 真っ暗な中、双六小屋を出発。暗闇の中を進むといつの間にか朝日が差し雲海が。


双六小屋からの出発してすぐの雲海、

西鎌尾根から槍ヶ岳へ。


雲海とチングルマ、美しい瞬間だった。

  • 11:47: 槍ヶ岳山荘に到着した時は吐き気とめまいがひどく、天気も土砂降り。なんとか吐き気を抑えないと上高地のバスに間に合わないことから少し焦りつつもあとは下るだけと切り替える。
  • 15:07: 槍見河原を通過、もうすぐゴール!


槍見河原から見た、下山の途中の風景。

  • 17:05: 河童橋に到着し、上高地での旅が終わった時、バスに間に合った安堵感に包まれる。体が捨て犬のような臭いを発する。乾いては濡れ、乾いては濡れ、では仕方ない。


上高地、河童橋でのゴール!

この裏銀座縦走は、思ったよりも途中時間がかかってしまい、改めて自分の高地順応の弱さを実感した。やはり縦走はやった感があり、また長期休みが取れたらチャレンジしていきたい。いつかまた天気が良い時に同じコースでも良いし、白馬から扇沢抜けもやってみたいと思います!

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