奥多摩の鹿と食害 〜私はアイツを絶対に許さない〜

狩猟の世界

鹿と人間は共存が可能なのか?

奥多摩地域における美しい自然と豊かな生態系は、多くの人々に愛されています。私は中学生の頃から奥多摩を訪れていますがこの30年の間で大きく環境が変化したと感じることがあります。

それが増えすぎた鹿の食害です。もともと適正な数の鹿がもたらすものは自然に取って必要なものだったと言えます。草食の鹿は下草を食べ、フンをしてそれがまた肥料となり木々を育てます。

しかし、近年、この地域で鹿による農作物への食害が深刻な問題となっています。地域の農家や住民は、その被害に悩まされており、鹿との共存の難しさを感じています。

私の植えたワサビを食べたと推測される鹿。ワサビ田に携わる前は「あっ、可愛い!」などと見るとラッキーな気持ちになっていましたがとんでもありません。憎たらしい顔です。

背景と問題点

奥多摩地域では、鹿の生息数が増加し、農作物への食害が顕著になっています。主に家庭菜園やワサビ田への被害が報告され、これが地元農業に深刻な影響を与えています。特に、農地と自然環境の保護という両立が求められる中で、鹿の影響は大きな懸念材料となっています。

共存の模索

この問題に対して、地元の農家や自治体は様々な対策を模索しています。柵や鹿よけの装置の設置、人間と鹿の共存を促進するための啓発活動などが試みられています。また、奥多摩地域は鹿狩りが伝統的な文化であることから、地元コミュニティとの協力を深め、持続可能な鹿の管理方法を模索しています。

地域社会との協力

奥多摩地域では、地域社会との協力が欠かせません。地元の住民や農家、環境保護団体と連携し、問題解決に向けた協力体制を築くことが重要です。鹿に対する効果的な管理策を共に考え、実践することで、地域全体が健全な自然環境を保ちつつ、地元の農業が繁栄する未来を築くことが期待されます。

なぜ鹿は増えたのか

鹿が増えすぎる原因は複数あり、以下はその主な要因です。

  1. 天敵の不在

    鹿の天敵が減少したことが、鹿の増加につながっています。天敵が不足すると、鹿の個体数が自然に調整されにくくなります。これは合っているとも間違っているとも言えないような状況です。鹿の天敵というと熊などの大型肉食獣ですが奥多摩の熊の生息数は増加しており天敵が不在とは言い難い状況です。

  2. 狩猟規制

    狩猟が規制されている地域では、鹿の天敵である人間が鹿の個体数を制御する手段が制限され、過剰に増加することがあります。現在、狩猟には猟期が設けられており、奥多摩では11月15日~2月15日まで(一部の区域、ニホンジカのみ2月末日まで)となっています。有害鳥獣に指定されており捕獲の免許を持った人はこの限りではありませんがそれ以前に奥多摩では猟師が減り奥多摩でも年々捕獲される鹿の頭数が減っている状況です。

  3. 生息環境の変化

    人間の開発や都市化により、鹿が生息する環境が変化したことも原因の一つでしょうか?延伸された林道などにより鹿が新たなエリアに拡散しやすくなりました。

  4. 食性の変化

    鹿にとって適した食物が豊富であるわけではありませんが、生き残るためにフキ科の植物などを食べられるように適応し増殖が促進されたと考えられます。私が中学生だった30年前は奥多摩の石尾根はマルバタケブキで覆われて道がわかりにくかったものですが、今は尾根上にはなんの下草も生えていません。また、食物を求めて農地や庭園の植物が鹿にとって好ましい食物源となり、鹿の食害の原因となっています。

  5. 気候変動

    気候変動により、鹿にとって適した環境が広がり、増殖が進むことがあります。ここ数年の気温の上昇も鹿が増殖するのに好都合となっているようです。

鹿が食べたワサビ田。ひと晩で収穫寸前の3000本が群れによって無くなった。被害総額は少なくとも150万円程度とのこと。

 

まとめ〜ワサビ田と鹿の駆除は相関した課題〜

奥多摩での鹿の食害問題は複雑であり、解決には地域社会との緊密な協力と理解が必要です。食害を見ると鹿との共存を模索するのは難しい課題です。奥多摩の美しい自然とそこに生きる人たちの生活のためには鹿は一定数駆除されないくてはいけない状況にあります。

ということで、私は食べられてしまったワサビの赤ちゃんの仇を打つため、猟師となり鹿を駆除することに決めたのです。

 

 

初めて植えて成長を楽しみにしていたワサビを半年で鹿に食われました。

絶対に許しません。

収穫寸前のワサビもこうなるとただのゴミです。もう一度全てを引っこ抜いてまた新しい苗を買って、一から田を耕してから植付け2年間愛情を注ぎます。

私は鹿を絶対に許しません。

 

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